EMEA・Pacific・Chinaは1マップあたりのロール別の採用数がほぼ同じになっている — 分かれているのは、その枠を誰が埋めるかである
VCT 2026 Stage 2の3地域について、VLR.ggのエージェント採用数から1マップあたりのロール別採用数を計算した。デュエリストは1.65〜1.71、コントローラーは1.30〜1.44、イニシエーターは1.09〜1.15、センチネルは0.75〜0.85。構成の骨格はほぼ揃っている。一方で、その枠に入るエージェントは地域ごとにはっきり分かれていた。Champions Shanghaiで同じ枠に別の顔が並ぶことになる。
1マップあたりのロール別採用数は3地域でほぼ同じ
VLR.ggは大会ごとに、どのエージェントが何マップで使われたかを出している。この採用数を公式の4ロールに振り分け、その地域の総マップ数で割ると、1マップあたり各ロールが何枚使われたかが出る。5人編成なので、4ロールの合計は理論上5.00に近づく。
実際、EMEAは124マップで合計619、Pacificは111マップで合計557、Chinaは155マップで合計773だった。理論値はそれぞれ620、555、775なので、いずれもずれは2以内である。集計自体が壊れていないことの確認になる。
| ロール | EMEA(124マップ) | Pacific(111マップ) | China(155マップ) |
|---|---|---|---|
| デュエリスト | 1.71 | 1.71 | 1.65 |
| コントローラー | 1.44 | 1.30 | 1.38 |
| イニシエーター | 1.09 | 1.15 | 1.12 |
| センチネル | 0.75 | 0.85 | 0.84 |
3地域とも、デュエリストを1枚半から2枚弱、コントローラーを1枚強、イニシエーターを1枚、センチネルを1枚弱という形に落ち着いている。地域ごとに戦い方が違うとよく言われるが、ロールの配分という単位で見るかぎり違いはほとんど無い。差はもっと下の階層にある。
センチネル枠はChinaだけChamberが生きている
センチネル枠は3地域ともCypherが6割前後を占める。EMEAは93枚中53枚、Pacificは94枚中54枚、Chinaは130枚中78枚である。ここまでは同じだが、残りの4割の中身が地域で割れる。
最も分かりやすいのはChamberで、EMEAとPacificでは1マップも使われず、Chinaだけが17マップで採用している。Vyseも偏りが大きい。EMEAが21マップに対しPacificは4マップで、5倍以上の開きがある。逆にKilljoyはPacificが12マップ、EMEAは2マップで、こちらは6倍の開きになる。同じ0.8枚前後のセンチネル枠を、地域ごとにまったく別のエージェントで埋めている。
| センチネル | EMEA | Pacific | China |
|---|---|---|---|
| Cypher | 53 | 54 | 78 |
| Vyse | 21 | 4 | 14 |
| Sage | 12 | 18 | 12 |
| Killjoy | 2 | 12 | 6 |
| Deadlock | 5 | 6 | 3 |
| Chamber | 0 | 0 | 17 |
デュエリスト枠の2枚目が地域で分かれる
デュエリスト枠は3地域ともNeonが最多である。EMEAが74マップ、Pacificが77マップ、Chinaが85マップで、いずれも1枚目は固定されている。分かれるのは2枚目である。
EMEAとPacificはPhoenixが2番手で、それぞれ47マップと32マップになる。ChinaはJettとWaylayが42マップずつで並び、Razeも40マップと近い。つまりChinaは2枚目のデュエリストが定まっておらず、相手やマップに応じて3種類を使い分けている。Yoruは逆の形で、Pacificが22マップ、EMEAが17マップに対しChinaは9マップにとどまる。
| デュエリスト | EMEA | Pacific | China |
|---|---|---|---|
| Neon | 74 | 77 | 85 |
| Phoenix | 47 | 32 | 36 |
| Raze | 30 | 22 | 40 |
| Jett | 24 | 19 | 42 |
| Waylay | 19 | 18 | 42 |
| Yoru | 17 | 22 | 9 |
| Iso | 1 | 0 | 1 |
イニシエーター枠はSovaとFadeで7割から8割
イニシエーターは3地域ともSovaが最多で、EMEA63マップ、Pacific64マップ、China70マップとほぼ横並びになる。SovaとFadeの2体で枠のどれだけを占めるかを見ると、EMEAが135枚中111枚で82%、Pacificが128枚中95枚で74%、Chinaが174枚中124枚で71%になる。EMEAが最も2体に寄っている。
その分、Chinaは3番手以降が厚い。Skyeが26マップ、KAY/Oが22マップで、EMEAのKAY/O6マップと比べると3倍以上になる。Gekkoは3地域でPacificの4マップだけ、Breachは逆にChinaで0マップである。コントローラー枠だけは例外的に揃っており、Omenが枠内に占める割合はEMEA58%、Pacific60%、China62%とほとんど差が無い。
| イニシエーター | EMEA | Pacific | China |
|---|---|---|---|
| Sova | 63 | 64 | 70 |
| Fade | 48 | 31 | 54 |
| Skye | 13 | 14 | 26 |
| KAY/O | 6 | 8 | 22 |
| Breach | 5 | 3 | 0 |
| Gekko | 0 | 4 | 0 |
| Tejo | 0 | 4 | 2 |
Americasの数字は今回外した
本来なら4地域で比べるべきだが、AmericasのエージェントデータはVLR.gg上で内部矛盾を起こしていたため除外した。総マップ数は103と示されているのに、Omenの採用数が103で表示上の割合が51%、Neonも採用数103で割合49%と、両立しない値が並んでいる。他のエージェントも採用数と表示%の数値が一致しており、分母が100でないと成立しない形になっていた。
時間を空けて2回取得したが同じ値が返ったため、取得側の失敗ではなくページ側の問題と判断した。残る3地域は採用数と表示%が全エージェントで一致しており、マップ別の試合数の合計も総マップ数と正確に一致している。信頼できる範囲だけで比較した結果が本稿である。
Champions Shanghaiでは同じ枠に別の顔が並ぶ
Champions 2026は9月24日から10月19日まで、Shanghaiで開催される。16チームが4組に分かれ、各組に4地域から1チームずつ入る形になる。ロールの配分という骨格が揃っているなら、組み合わせの読み合いは「何枚置くか」ではなく「誰を置くか」に集中する。
具体的には、Chinaのチームが持ち込むChamberに他地域がどう対応するか、EMEAのVyseとPacificのKilljoyがぶつかったときにサイトの守り方がどう変わるか、といった単位になる。少なくとも、センチネル枠を1枚弱に抑えるという前提そのものは、3地域で共有されている。
本稿の数値は大会全体の総マップ数に対する割合であり、チーム単位の採用率ではない。
✍️ 本記事は VALOPEDIA編集部による独自記事です。
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